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相続登記申請の義務化への対応:令和6年(2024年)4月1日開始

2024-02-26
遺言・相続

亡くなった人からの相続により、土地・建物などの不動産を取得した場合には、相続により取得したことを法務局で登記することとなります。

この相続により取得した不動産の名義変更を「相続登記」といいます(より分かりやすく言えば、亡くなった人が所有していた不動産の名義を、亡くなった人から相続をすることとなった相続人の名義に変更することです。)。

この「相続登記」について、令和6年(2024年)4月1日からは相続登記の申請を行うことが義務化されます。

ここでは、相続登記申請の義務化への対応やポイントや等について解説致します。

目次

記事のポイント

✓相続登記とは、相続により取得した不動産の名義変更です。

✓相続登記の申請を行うことが令和6年(2024年)4月1日から法律上の義務となります。

✓令和6年(2024年)4月1日以降は、過去の相続も相続登記申請の義務化の対象になります。

✓相続登記の申請については、所有権の取得を知った日から3年以内/遺産分割が成立した日から3年以内、という期間が定められています。

✓正当な理由なく相続登記の申請を行わないで3年間が経過した場合には、10万円以下の過料が課せられる可能性があります

✓誰がどの遺産を取得するのかに関する話し合い(遺産分割協議)を行う必要があります

1. 相続登記申請の義務化とは

これまで相続により不動産を取得した相続人が相続登記の申請を行うかどうかは、その意思に委ねられていましたが、令和6年(2024年)4月1日からは相続登記の申請を行うことが法律上の義務となります(相続登記の義務化)。

相続登記の申請が任意のものから法律上の義務へと変更されたのは、所有者不明土地の発生を防ぐためです。

この所有者不明土地とは、不動産登記記録上の登記記録から真の所有者が判明しないなどの土地です。

例えば、登記記録上の所有者が死亡して相続が発生したものの、相続登記未了の状況下では所有者の変動が登記記録上に反映されないため、第三者からすると真の所有者を直ちには知ることができないこととなります。

国土交通省の調査によれば、不動産登記簿のみでは所有者の所在が判明しなかった土地の割合は約22.2%、その発生原因の約3分の2が相続登記の未了が占めていました。

こうした所有者不明土地が増加すると、民間による土地の取引・利用や公共事業のための土地の確保等にも支障が生じることから、相続登記の申請が義務化されることとなりました。

(相続登記のイメージ図)

権利部(甲区) (所有権に関する事項)
順位番号登記の目的受付年月日・受付番号権利者その他の事項
1所有権移転令和6年4月1日原因 令和6年2月1日相続
所有者 〇市〇番地
    △△

2. 相続登記申請が必要となる場合及び申請期間

相続(遺言も含む。)により不動産を取得した相続人は、その所有権の取得を知った日から3年以内に、相続登記の申請をしなければならないものとされています。

また、遺産分割(遺産分割とは、誰がどの遺産を取得するのかに関する話し合いです。)が成立した場合には、これにより不動産を取得した相続人は、遺産分割が成立した日から3年以内に、相続登記をしなければならないものとされています。

あくまで「所有権の取得を知った日」から3年以内となるため、例えば、相続人において、遺産である不動産の存在を知らなかった場合は、3年の期間が開始しないこととなります。

3. 注意点①:期間内に相続登記申請を行わない場合のデメリット

正当な理由なく相続登記申請の義務に違反した場合には、10万円以下の過料を命じられる可能性があります。

4. 注意点②:相続登記申請の義務化開始以前の相続も義務化の対象

相続登記申請の義務化は令和6年(2024年)4月1日から開始されますが、これ以前に相続が開始している場合も、義務化の対象となります

具体的には、相続人は、相続による所有権の取得を知った日又は2024年4月1日のいずれか遅い日から3年以内に相続登記申請の義務をしなければなりません。

5. 相続登記申請の義務化への対応

相続人が1人である場合には、相続放棄を行わない限り、その相続人が不動産を取得することとなるため、所定の期間内に自身を新たな所有者とする相続登記申請を行うことが考えられます。

他方で、相続人が複数である場合には、一般的には、相続人間で遺産分割協議を行い、不動産を取得することとなった相続人が、相続登記の申請を行うことが考えられます。

この遺産分割協議には相続人全員の合意が必要ですが、様々な事情から合意が成立しないこともあります。

こうしたときには、弁護士に依頼することで遺産分割協議の成立に向けた活動を行うことも可能ですので、必要に応じて弁護士へのご相談をお勧め致します。

もっとも、3年の期間内に遺産分割協議がまとまらないことも想定できます。

この場合には、自身が相続人の1人であることを法務局に申告して登記することで、相続登記義務を履行したものとみなされます(相続人申告登記制度)。

その後、遺産分割協議の成立により、具体的な相続人が確定した後に相続登記をすることとなります。

このほか、相続放棄を行った場合には、相続人ではなくなりますので、相続登記申請の義務が生じないこととなりますが、相続放棄には期間制限や家庭裁判所にて行わなければならないといった注意点があります。

6. 当事務所へのご相談

当事務所では、相続登記申請の前提となる遺産分割協議に対応しておりますので、お悩みの事項がありましたら、まずはお問い合わせ下さい。

また、相続登記申請のみをご希望の方には、提携の司法書士をご紹介いたします。

執筆者

大澤 一雄 弁護士の顔写真

弁護士
大澤 一雄

上智大学法科大学院卒業後、司法修習修了。

2022年に大澤法律事務所開設。

趣味は水泳。

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